このソフトバンクの下取りプログラムはちょっとひどくないか
まず予め言っておくと、わしは中国人だろうが韓国人だろうが、中国企業だろうが韓国企業だろうが、「中国」「韓国」ただそれだけをキーワードにして好き嫌いを言うほど単純な思考は持ってない。
過去に在日韓国人の友人もいたし、中国残留孤児で帰国した人達と一緒に仕事もしたし、「中国」「韓国」をただ単にその単語だけで嫌うという事はこうした自分の過去も否定する事になると思うからだ。
世の中には「docomoのスマホはみんな韓国製、だからdocomo嫌い」とか「孫正義は韓国人だからソフトバンク嫌い」なんて言う人もいるけど、わしはその点も、それはそれ、これはこれ、と思っている。
過去にもこのブログでdocomoのGalaxyNote SC-05Dを取り上げているし、iPhoneは3Gの頃から使っているけど、その為にドコモからソフトバンクにMNPもしたくらいだし。
孫正義だって彼がソフトバンクというパソコンソフトの卸会社/IT系出版会社をやっててくれなかったら、19年程前に「OS/2」の存在を知ることはなかっただろうし(ソフトバンク社の「OS/2マガジン」とその前身の特集ムックがわしをOS/2に走らせる要因だった…)。
まぁだから孫正義という人間にも特段の嫌悪は抱かないし、ソフトバンクモバイルについても「つながりは悪いけどiPhoneを使うためにはしゃーない」位の感覚で使ってきた
(もっとも去年auからiPhone4Sが登場した事でソフバンと付き合う理由はなくなったのでMNPしてauに乗り換えたけど)。
と、まぁ、それほどソフトバンクに嫌悪感も拒否感も持ってないわしからしても、今回のソフトバンクの下取りプログラムはちょっとひどくね?と思うのだった。
2012年9月21日、ソフトバンクはiPhone5を販売開始したが、それと同時にスマートホンの下取りサービスも始めたのだけれど、この内容で「下取り」と言っていいのか、はなはだ疑問に思ってしまう。
一番の問題点は「下取りの申し込みをしてしまうと、それ以降は返却請求には応じない」と明記されており、例えば動作には問題ないけど水没サインが出ている機種とかホームボタンが反応が悪い機種とか、こうした微妙な機種の場合、下取り出来るか出来ないかソフトバンクに出してみないと判らない、そして下取りに応じてもらえなかったとしても申込みの時点で返却請求に応じない旨同意しているから、ソフトバンク側はその機種を返却する義務を負わない、という事になってしまうのだ。
中古販売店にこうした機器を出す場合だって、査定に対して提出側も買取側も納得の上で商品と現金の交換が行われる訳で、納得できない、合意しない場合は商談不成立だから物は出品者に返却されて終わりになるけど、ソフトバンクの今回の下取りは商談不成立だって返却しないという事になってしまう。
更に言えば、それがソフトバンクの都合で勝手に行われてしまう危険だってある。
というのも、今回の下取りは下取り品を郵送でソフトバンクに送り、そのうえで下取り査定をするという、下取りとしてはあり得ない方法を取っているのだが、という事は査定の段階での状態は出品者の見えない所で行われてしまい、正常品であっても査定者の胸先三寸で「下取り不可」と判断されてしまったら、下取り額は貰えない、納得出来なくても返却もしてもらえない、という事態にもなりかねない。
こんな状態では、いくらソフトバンクを企業として信用していてもおいそれとは下取りには出したくなくなるってもんでしょ。
念のため、今日の時点でのソフトバンクの下取りサービスのwebページをpdf化して保存し、それをリンクしておく。
こんなものが将来なんかのいざこざになった時の証拠にでもなれば、とか思っての事だけど、出来ればそんな使われ方はしないでほしいもんだ。